温泉分析書(鉱泉分析試験法による分析)
(中No.16-251号)
1.申請者
住所:岐阜県高山市奥飛騨温泉郷一重ヶ根200-336
氏名:奥飛騨宝温泉協同組合
2.源泉名及び湧出地
源泉名:オキノ1,2号泉と一宝水2,3号との混合泉
湧出地:岐阜県高山市奥飛騨温泉郷一重ヶ根200-302
(混合地における分析)
採水地:同上
3.湧出地における検査及び試験成績
(1)調査及び試験者 | 社団法人長野県薬剤師会検査センター主任研究員 黒岩直樹 |
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(2)調査及び試験年月日 | 平成16年11月5日 |
(3)泉温 | 77.7℃(調査時における気温11℃) |
(4)湧出量 | L/分 |
(5)知覚的試験 | ほとんど無色澄明、微硫化水素臭を有す。 |
(6)水素イオン濃度 | pH7.2 |
(7)ラドン(Rn) | 未測定 |
4.試験室における試験成績
(1)試験者 | 社団法人長野県薬剤師会検査センター主任研究員 黒岩直樹 |
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(2)分析終了年月日 | 平成16年11月22日 |
(3)知覚的試験 | ほとんど無色澄明、微硫化水素臭を有す。 |
(4)密度 | 1.0006(20℃において) 0.9988(20℃/4℃) |
(5)水素イオン濃度 | pH7.04 |
(6)蒸発残留物 | 650mg/kg(乾燥温度110℃) |
5.本水1キログラム中に含有する成分、分量及び組成
(1)陽イオン成分 | ミリグラム (mg) |
ミリバル (mval) |
ミリバル% (mval%) |
(2)陰イオン成分 | ミリグラム (mg) |
ミリバル (mval) |
ミリバル% (mval%) |
水素イオン リチウムイオン ナトリウムイオン カリウムイオン アンモニウムイオン マグネシウムイオン カルシウムイオン ストロンチウムイオン バリウムイオン アルミニウムイオン マンガンイオン 鉄(Ⅱ)イオン 鉄(Ⅲ)イオン 銅イオン 亜鉛イオン |
― 1.1 143.6 22.7 ― 4.8 25.8 0.2 痕跡 0.04 0.04 0.2 ― ― ― |
― 0.16 6.25 0.58 ― 0.39 1.29 0.005 ― 0.004 0.001 0.007 ― ― ― |
― 1.84 71.94 6.68 ― 4.49 14.85 0.06 ― 0.05 0.01 0.08 ― ― ― |
フッ素イオン 塩素イオン 臭素イオン ヨウ素イオン 亜硝酸イオン 硝酸イオン 水酸イオン 硫化水素イオン 硫酸水素イオン 硫酸イオン リン酸水素イオン メタ亜ヒ酸イオン 炭酸水素イオン 炭酸イオン メタケイ酸イオン メタホウ酸イオン |
1.7 115.9 ― 0.07 痕跡 0.1 ― 0.02 ― 37.0 0.5 ― 280.1 ― ― |
0.09 3.27 ― 0.001 ― 0.002 ― 0.001 ― 0.77 0.01 ― 4.59 ― ― |
1.03 37.44 ― 0.01 ― 0.02 ― 0.01 ― 8.82 0.11 ― 52.56 ― ― ― |
陽イオン 計 |
198.5 |
8.69 |
100 |
陰イオン 計 |
435.4 |
8.73 |
100 |
(3)非解離成分
成分 |
ミリグラム (mg) |
ミリモル (mmol) |
メタケイ酸 メタホウ酸 メタ亜ヒ酸 リン酸 硫酸 |
155.8 15.2 0.3 ― ― |
1.99 0.35 0.003 ― ― |
非解離成分 計 |
171.3 |
2.34 |
溶存物質(ガス性のものを除く)805.2mg/kg
(4)溶存ガス成分
成分 |
ミリグラム (mg) |
ミリモル (mmol) |
遊離二酸化炭素(遊離炭酸) 遊離硫化水素 |
33.2 0.02 |
0.75 0.0006 |
溶存ガス成分 計 |
33.2 |
0.75 |
成分統計838.4mg/kg
(5)その他の微量成分
総水銀 | 不検出 | (0.0005mg/kg未満) |
鉛 | 不検出 | (0.01mg/kg未満) |
カドミウム | 不検出 | (0.005mg/kg未満) |
総クロム | 不検出 | (0.02mg/kg未満) |
6.泉質
単純温泉(中性低張性高温泉)
7.禁忌症、適応症等
(「温泉分析書別表」中5に記載する。)
平成16年11月24日 長野県松本市旭2丁目10番15号 社団法人 長野県薬剤師会 会長 小栗皓司
〔分析機関登録番号 長野県第2号〕
温泉分析書別表
◆源泉名 | オキノ1,2号泉と一宝水2,3号との混合泉 | |
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◆泉質 | 単純温泉(中性低張性高温泉) | |
◆泉温 | 77.7℃ | |
◆利用場所の温度 | 42℃ | |
◆療養泉分類の泉質に基づく禁忌症、適応症等は次のとおりである。 | ||
(1)浴用の禁忌症 | ||
一般的禁忌症 | 急性疾患(特に熱のある場合)、活動性の結核、悪性腫瘍、重い心臓病、呼吸不全、腎不全、出血性疾患、高度の貧血、その他一般に病勢進行中の疾患、妊娠中(とくに初期と末期) | |
泉質別禁忌症 | ― | |
(2)浴用の適応症 | ||
一般的適応症 | 神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え性、病後回復期、疲労回復、健康増進 | |
泉質別適応症 | ― | |
(5)入浴の方法及び注意事項 | ||
ア、温泉療養を始める場合は、最初の数日の入浴回数を1日あたり1回程度とすること。その後は1日あたり2回ないし3回までとすること。 イ、温泉療養のための必要期間は、おおむね2ないし3週間を適当とすること。 ウ、温泉量開始後おおむね3日ないし1週間前後に湯あたり(湯さわりまたは浴湯反応)が現れることがある。「湯あたり」の間は、入浴回数を減じ、または入浴を中止し、湯あたり症状の回復を待つこと。 エ、以上のほか、入浴には次の諸点について注意すること。
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